Xiaomi Mi 11iもProject ElixirのV3.0(先行版)を焼いたまま手付かずの状態なので、新しめのバージョンを入れ直しつつ、動作クロックの制限によってSnapdragon 888にしては中途半端な性能を少し改善させます。
インストール
クリーンインストールのために、V3.0(先行版)から一度グローバル版のMIUIに焼き戻してます。

【使ったもの】
TWRP起動&データの初期化
(Flash current TWRPでTWRPを書き込んだ前提)
Mi 11i(Redmi K40 Pro+)用のTWRPを起動し、”スワイプでデータの初期化”→消去、Dataの初期化”yes”を実行。


adb sideloadでROMを書き込み&初期化
高度な機能から”ADB sideload”を選択し”スワイプでsideloadの開始”を選択、PC側から”adb sideload”コマンドでROMのインストールを開始。


Project ElixirROMの書き込み完了後、書き換え後のリカバリーを起動。トラブル回避にデータをフォーマット。

フォーマット後にシステムへ再起動。
使ってみる
V3.0のパステル風の明るい壁紙から一転、ラメっぽいキラキラした謎の壁紙に変わってしまいました。


プリインストールはV3.0とあまり変わらず。MIUIカメラが移植された模様。


ホームアプリはAndroid 13ベースのカスタムROM・GSIでよく見かけるタイプのものに。



V3.0では、AOSPにあまり手を加えられておらず未実装だった顔認証に対応し、ディスプレイカラーもMIUIのようにP3やsRGBまで選択可能に。相変わらずリフレッシュレートは60/120Hzで、内部的に使える90Hzには非対応。



独自項目の”Essence”はV3.0から機能がかなり追加。Android 12以降のゲームスペースにも対応しましたが、日本語化はされてません。ついでにカスタムROMに移植の多いDolby技術搭載のMotoオーディオにも対応しました。



その他として、Snapdragon 888搭載のXiaomi端末はMIUI以外のROMで使用するとSoCの動作クロックが制限状態になる謎の事象があり、散々苦しめられたというか意味不明なことになっていました。
Android 13ベースのROMでは開発が進んだのか、Snapdragon 888の登場から年数が経過して熟れたからなのか不明ですが…CPU側がしっかり最大2.84GHzで動作するようになりました。が…GPU側は謎に710MHzまで。
何故かKonaBessでGPUクロックやテーブルを弄れなくなりました。


ベンチマーク
予め、Magiskモジュール(FDE.AI-docs・GPU Turbo Boost)を導入してます。
以前までは動作クロックに制限が掛かっていた影響で、良くてスコア76万くらいだったAntutuは…



GPU側が710MHzまでなのであまり大きな差がなく76万程度。CPU側の性能は2.84GHz動作になった分がしっかり出ているようで20万を超えてます。

概ね、MIUI 13の結果よりスコアは上昇。Wild Lifeは5537→5504で安定度99.4%、普段使い性能も13000オーバーで特に言うことなしです。GPU側が最大クロックでないおかげか、MIUIより良い結果ながら安定性も悪くないです。



メモリ周りも若干MIUI 13比で向上。

今後必要になるので原神の動作データをついでに計測。最高画質60fps(720p)設定で15分弱、モンドとスメールでプレイ。


フレームレートの出やすいモンドでほぼ60fpsに近い58.5fps、七国の折り返しであるスメールでは52.6fpsでした。
原神(Genshin Impact):Ver 3.4 | ||
計測結果 | モンド(星落ちの谷) | スメール(千尋の砂漠) |
フレームレート(平均) | 58.5fps | 52.6fps |
スムーズ度 | 5 | 6.1 |
CPU温度(平均) | 68.3℃ | 75.4℃ |
GPU温度(平均) | 69.2℃ | 76℃ |
バッテリー温度(平均) | 34.7℃ | 41.9℃ |
Mi 11iを購入してから計測した今までのデータ全てを比較すると、Project Elixir(V3.5)にMagiskモジュール(FDE.AI-docs・GPU Turbo Boost)を導入した場合が最も”動作は”優れた結果になりました。
Snapdragon 888機としての性能を引き出せた代わりに、内部温度は最も爆熱になっており、CPU・GPU共に75℃を超えています。が、バッテリー温度自体はMIUI 13よりは低い結果になりました。
原神(最高画質60fps)@Mi 11i | |||
計測結果 | MIUI 13 (稲妻) | Evolution X (スメール) | Project Elixir (スメール) |
CPUクロック | 2.84GHz | 2.84GHz | 2.84GHz |
GPUクロック | 840MHz | 708MHz (固定) | 710MHz |
フレームレート (平均) | 37.5fps | 44.6fps | 52.6fps |
CPU温度(平均) | 66.7℃ | 64.9℃ | 75.4℃ |
GPU温度(平均) | 62.1℃ | 62.6℃ | 76℃ |
バッテリー温度 (平均) | 43.7℃ | 40.2℃ | 41.9℃ |
Mi 11iにGSIを焼いた結果は今見るとゴミですね。最適化していないGSI&ただ焼いただけではまぁ…当然ですが。
動作クロックやGPUドライバー、制御の最適化が違うとはいえ、全く同じ端末でここまで実性能が変わってくるのが中々興味深いです。まぁ…これについては追々別の形で触れます。
あとがき

POCO F4 GT(SD8 Gen 1)、Mi 9T Pro(SD855)に続き、Mi 11i(SD888)の改修も終わって以前より性能を出せるようになり、SD865としては腐ってますが…LG V60 ThinQのひっでぇ結果も得たことなのでようやく動けます。
元々haydn(Mi 11X Pro/Redmi K40 Pro/Pro+/Mi 11i)向けのEvolution Xを気に入ったのに、バッテリー持ちが悪すぎて乗り換えたProject Elixirですが、性能がしっかり出てビルド内容もシンプルでまぁまぁ気に入ってます。
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