定価だと1万円台半ばで購入可能なローエンド端末ですが、MIUIや最新ローエンドが気になったので、iijmioのMNPキャンペーンで「Xiaomi Redmi 9T」を一括110円で購入しました。
1ヶ月弱使ってみたので、主観多めでレビューします。
「Xiaomi Redmi 9T」
スペック・仕様
製品名 | Redmi 9T |
カラー | オーシャングリーン/カーボングレー |
サイズ | 高さ 162.3mm 幅 77.3mm 厚み 9.6mm |
重さ | 198g |
ディスプレイ | 6.53 FHD+ドット・ドロップ ディスプレイ(IPS液晶) 2340×1080 395ppi 60Hz アスペクト比 19.5:9 コントラスト比 1500:1 輝度 400 nits(typ) |
OS | MIUI 12(Android 10準拠) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 662 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB/128GB |
カメラ | ・4800万画素 メイン(1/2インチ、F1.79) ・800万画素 超広角(F2.2) ・200万画素 マクロ(F2.4) ・200万画素 深度センサー ・800万画素 フロント(F2.05) |
バッテリー | 6.000mAh(有線リバース充電/18W急速充電対応) |
ポート | USB Type-C(2.0) |
セキュリティ | ・サイド指紋センサー ・AI顔認証 |
ネットワーク | ・デュアルSIM+microSDカード対応 トリプルスロット ・Wi-Fi 2.4GHz/5GHz(802.11a/b/g/n/ac) ・Bluetooth 5.0 |
オーディオ | ・デュアルスピーカー ・3.5mm イヤフォンジャック(Hi-Res Audio認証) |
その他 | ・防水/防塵/FeliCa/無線充電は非搭載。 ・デュアルスピーカーかつ「Hi-Res Audio認証」だが「Dolby Atmos」には非対応。 ・SoCのファウンドリは恐らくSamsungで、プロセスルールは「11nm FinFET」。 MVNO各社にて1~110円などで、絶賛投げ売り中。 ライバルは、OPPO「A73」や「A5 2020」。 |
開封・内容物

何故か、日本では未発売のブルーがパッケージを飾ります。(どうみてもオーシャングリーンではない)
内容物は「本体/ACアダプタ/USB Type-Cケーブル/SIM取り出しツール/ソフトケース/ユーザーガイド」。




付属品ながら、18W急速充電可能なアダプタとケーブルが付属。
画面保護フィルムも装着済みで、ケースまで付属…と、至り尽くせりです。
外観

在庫の関係で、今回は「オーシャングリーン」を選択しました。
「Redmi」のロゴと、反射が独特なテクスチャ加工が目を引きます。
港で言われている通り、指紋が目立ちにくく、デザインや質感も悪くないです。

カメラは、深度センサーを含めたクアッドカメラ構成。
ローエンドクラスでも、すっかり4眼カメラが当たり前になりました。


本体上部に赤外線ブラスター/イヤフォンジャック/マイク、下部にはスピーカー/Type-C/マイクがあります。


本体右側面に音量ボタン/電源一体指紋センサー、左側面にデュアルSIM+microSDカード対応のトリプルスロットがあります。
6.53インチかつ198gなので、人によっては「デカいし重い」と感じると思います。
中華スマホとしては普通ですが、5.1インチの「Rakuten Hand」と比べると、その差は一目瞭然です。

「MIUI」の独特すぎる仕様
初「Xiaomi」「MIUI」で割と楽しみにしていましたが…。
ハッキリ言ってメリットよりデメリットが悪目立ちする、「MIUI」は無駄なカスタマイズAndroidだと思いました。
初期設定の段階で、何の意味があるのかよく分かりませんが「追加するアプリ」として、色々選択されてます。
アプリ内広告以外にも、Redmi提供アプリのインストールの有無を、何故わざわざ初期設定の段階で求めてくるのか。
コレガワカラナイ。


まぁ…アプリの追加とかシステムアプリは、adbコマンドで強制的に消すのでどうでもいいですが「MIUI」に対して最悪な印象だったのが「本当に一々鬱陶しい」ということ。


「承認と撤回」がONからOFFにしようとすると、その都度アプリ毎に「承認を撤回中」と表示され、撤回までに10秒程度待たされます。
また、apkによる提供元不明のアプリやUSBデバックをONにする度に、一々「危険」と警告メッセージと共にこれも10秒程度待たされます。
さらに、デフォルトでは「MIUIの最適化」が有効になっており、無効化しないとapkからアプリのインストールが出来ないクソ不便な仕様。
挙句の果てには「MIUIの最適化をオンにする」オプションが消える始末…。
ダークモードON時に壁紙などを含めて、勝手に調整し、オプションから一々手動で変更しないと戻らない、明らかに不便すぎる謎の仕様など…。


この仕様だけで「MIUI」は、ユーザビリティが最悪で無駄なカスタマイズUIだと思いました。
最近は、ガジェット系の情報メディアやYouTuberが「Xiaomiは原価率95%で、コスパ最強!」とか「Xiaomiしか勝たん」…みたいな感じになっているのは皆さんご存知でしょうけれど、こういった細かい部分はほとんど誰も取り上げないんですよね。
私のような使い方が少数派だとしても「本当に一々鬱陶しい」ので、この時点で「MIUI」並びに「Redmi 9T」に対する私の印象は、なんともまぁ…微妙でした。
いやまぁ…わかってれば対処できますけど…ね?
百歩譲っても、apk周りの仕様はいくらなんでもイカンでしょ。
がっつり使おうと思って設定始めて、この体たらくじゃ使う気失せます。
魅力的な機能もアリ
一部は酷い有様ですが、勿論「MIUI」には魅力的な機能もあります。
個人的に良いと感じたのは、スリープとロック画面周りの機能。
ダブルタップでスリープ解除→即顔認証の流れはとても便利です。
ロック画面のレイアウトを変更できるのも◎。


ディスプレイ最大輝度が低い

「Redmi 9T」単体で見た場合は気になりませんが、ディスプレイの輝度が最大400nitsとそんなに明るくないです。
パッと見、綺麗で明るいように感じますが…他機種と比べると見劣りします。

カメラ性能
「Redmi 9T」でどんな写真が撮れるのか、幾つか室内の写真を撮ってみました。
カメラに関しては、私があまり詳しくないので、あくまで参考程度です。
酷ですが比較用に、メイン機「P30 Pro」の写真も容赦なく載せておきます。
手持ちでフルオートにて、撮影しました。
広角


超広角


ポートレート(絞り値4.5)


望遠(8倍)


48MP vs 40MP


マクロ


夜景(暗所撮影)


素人なりの感想
比較対象が可笑しいですが、全体的に「Redmi 9T」のカメラはやや暗いです。
室内の明るさを最大にして「P30 Pro」と全く同じ条件で撮影した割に、ノイズも目立ちます。
しかし、流石「Xiaomi」のカメラソフトウェア。価格を考えれば十分です。
ポートレートの精度も、専用のセンサー搭載とはいえボケ感がパッと見では「P30 Pro」と大差ないです。
オートフォーカス速度も中々ですし、明るさが暗いとは言いましたが色合いは自然です。
夜景は、センサーサイズや諸々で差が如実ですが、拡大しない限り目も当てられない程ではないです。

「Redmi 9T」の望遠性能は最大デジタルズーム8倍までで、専用のペリスコープレンズを搭載した「P30 Pro」と比べるのは酷すぎるので触れないでおきます。
1万円台のローエンド端末で、ここまで普通に見れる写真が撮れて、しかも4眼なので日常の大半のシチュエーションに対応でき、使い勝手が良いです。
地域を変更することで、カメラを無音化できるのもGood。


1万円台のスマホのカメラといえば、スナップショットにすら使えない「載せるだけ無駄」というイメージでした。
実際、数年前までの1万円台「UMIDIGI」やキャリアのシニア向けスマホなどを触ってきた私としては「普通に見れる写真」が撮れるだけでもびっくりです。
今は、ローエンドでも4眼やAIカメラは当たり前で、昔からは想像出来ないレベルで進化してます。
当時、無知で京セラ「DIGNO F」を使用していた私でもこう言ったでしょう。
「ま”ぢ?し”ゅ”ご”い””…」と。
ベンチマークテスト
Antutu(V8.5.7)


バージョン9以降だと、3Dベンチがlite版になったり色々アレなので、V8.5.7で計測しました。
18万点台で、2021年だとローエンドクラスの性能です。
旧型のハイエンドSoCだと「Snapdragon 820」辺りが同じ位の性能なので、約5年前のハイエンドと同等以上です。
過度の期待はしない方が良い性能ですが、動画再生やブラウジング、軽めのゲームならこなせます。
ストレージはUFS 2.1でリード515MB/s・ライト205MB/s…と、eMMC規格のスマホとは比べるまでもなく高速です。
リード500MB/sといえば、Sata接続SSD並の速度で、非力とはいえオクタコアの「Snapdragon 662」と相まって日常用途では結構サクサク動作します。
Geekbench 5 (5.4.1)


マルチプラットフォーム対応の定番ベンチマーク「Geekbench 5」での結果は、画像の通りです。
やはりミドル~ローエンド向けの600番台「Snapdragon」は、CPU性能以上にGPU性能が抑えられていて、OpenCLなどのグラフィックスコアが低い傾向です。
「Redmi 9T」を使ってみて

「MIUI」独特の使いにくさに、印象最悪でしたが…寧ろ逆にスイッチが入りました。
とことんメインやサブ機に近い仕様にカスタマイズして、それなりに使ってみました。
ざっくり「Redmi 9T」は、全ての性能が「特別語る程ではない」なんとも言えない性能です。
カメラが特別良いわけでも、ディスプレイが見やすいわけでも、デュアルスピーカーも正直微妙だし、SoCも非力だから特別語ることはないけれど「1万円台」で大体欲しい機能が”付いてはいる”のです。
2万円以下のスマホだとスピーカーはモノラルですし、解像度がHD+で、カメラもしょぼい端末がザラです。
ストレージもeMMCだし、simスロットは排他式で、急速充電もない…。
「Redmi 9T」全ての性能が「特別語る程ではない」けれど、意外と望む人の多い部分は削られていません。
用途的にサブか玩具向けですが、1万円台では割とマトモに使えて優秀なAndroid端末ではあると感じました。
あと、変態向けですけどブートローダーアンロックしてROM焼き機にしても良いかもしれません。
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