古い「Snapdragon 400番台」は、2021年だとどのくらい動くのか気になったことと、壊れてもどうなっても良い用途で使うスマホが1台欲しかったので、2017年のローエンド「Android One S1」を購入しました。
ネットサーフィンや一部機能を、個人的な用途とはいえ最低限使えるようにカスタマイズします。
目次
前書き
スペック
レビュー記事じゃないので詳しくは書きませんが、ざっくり書くと…
OS | Android 7.0(~9.0) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 430(28nmLP) |
CPU | Cortex A53(4×1.4 GHz+4×1.1GHz) |
GPU | Adreno 505 |
RAM | 2GB |
ROM | 16GB(eMMC) |
ディスプレイ | ・5.0インチ IGZO ・1,920×1,080 |
その他 | ・Bluetooth 4.1 ・micro USB ・3.5mm イヤフォンジャック ・143×69×8mm(134g) |
…の、当時もローエンドだった「Android One」ブランドのスマホ。
開発は”微妙…”で定評のある「SHARP」で、取り扱いは「Y!mobile」。
地味にベース機種が存在せず「One S1」専用に新規で開発されたシロモノ…だがSoCがゴミ。
ただ、腐っても「Android 9」までアップデートされていて「Snapdragon 430」は、枯れた28nmかつ400番台とはいえ”オクタコア”のSoCであり、5.0インチのFHD IGZO液晶なので「値段次第でゴミの中ではまだマシ」な機種。
イヤフォンジャックが付いていたり、RAMとROMが2・16GBなので用途次第では必要十分。
今回の”壊しても良い前提”の玩具なスマホでは十二分のスペックだったので買いました。
ちなみに「Snapdragon 430」は425/652/820と同世代で、前世代にかの有名な爆熱オクタコア野郎「Snapdragon 810」が存在。
後続は、450/625/630/660/835…と、835は最新に置き換えると720Gクラスで、630/660は当時のミドル機に多く採用され今でも割と使える方。
前世代は爆熱、後継は優秀なSoCが多い世代と…ある意味425/430/652/820世代のスマホは不遇かも。
購入先
イオシスで、中古Cランク品を送料込み2,620円で購入しました。
「Y!mobile」で昔投げ売りされて、新品でももう少し安く買えたので「Android One S1」としては、中古価格でも安くないです。
ただ、B~Aランクの「Android One S1」だと4~5,000円はするので、イオシスで買える”オクタコア”なスマホとしては最安クラス。


状態
中古Cランク品なので、外装はスレや打痕が酷いです。(その分安いし、雑に扱えるので◎)


幸い画面は傷が付いていないので、使用に支障はなさそうです。
一応、一度他人の手に渡った子なのでノンアルコールのウェットティッシュと綿棒で軽く掃除。
遠目かつ写真で見る分には綺麗。

カスタマイズ内容
開発者向けオプションの有効化と設定変更
設定から開発者向けオプションを有効化し、Androidの各アニメスケールを0.5かオフに変更。
余計なアニメーションが減るので動作がマシになります。
コンテンツなどの表示を小さくする場合は最小幅の値を増やして調整。
焼け石に水ですが、GPUレンダリングをオンにするとGPUを使って描画するようになるので、CPUに描画させるよりはマシに…。

「Android One S1」は実行メモリが2GBしかないので、システム以外のバックグラウンドプロセスに上限を設定。
1だと少なすぎるので、2辺りに。
システムの方で約1GB食ってますが、何とか600MB近い空き容量を確保。


「Android 9」のジェスチャーを10風にカスタム
「Android 9」は、一部の端末(華為機など)では「Android 10」のソレと同じくダークモードやジェスチャー操作ができるようにカスタマイズされていますが、ピュアな「Android One S1」では3ボタンナビゲーション以下のゴミである、上スワイプしか選択できません。


「エッジジェスチャー」か「Fluid Navigation Gestures」をインストールし置き換えることで、格段に操作性を向上させられます。
「エッジジェスチャー」については、私も参考にしている「smart aswさん」が紹介しているのでそちらから。
個人的には、無料版でもかなりカスタマイズができる「Fluid Navigation Gestures」をオススメします。
「Google Play」を「Aurora Store」に変更
”壊しても良い前提”の玩具なスマホとして利用するので、わざわざGoogleアカウントにログインはしません。
が、アプリの更新時に「Google Play」を経由しないと更新できません。
そこで匿名状態での使用が可能なFOSSクライアントアプリ「Aurora Store」をインストール。
自前で「Aurora Store」のapkをPCや別のAndroid機から用意しておくと、手間が省けます。
似たような「APKPure」をマーケットとして利用しても良いのですが、低スペ機だとネット経由のapkはインストールに時間が掛かりますし、両方使った印象としては 「Aurora Store」が圧倒的に優秀です。
adbコマンドでアプリを一掃
一応「Y!mobileモデル」なのでキャリアスマホですが…「Android One」ブランドのスマホなので、キャリアがプリインストールしてくるゴミは少なめ。
とはいえ、そもそものGoogle製のプリインストールアプリもハッキリ言って”邪魔”なので削除。
adb環境のPCと接続し「adb shell pm uninstall -k –user 0 +(アプリ名・パッケージ)」で要らないアプリを全てアンインストール。
システム系以外、画像のアプリのみに。

その他アプリをインストール
あとは、必要なアプリをインストール(置き換え)。
Android標準ランチャーは使い物にならないので「Nova Launcher」に。
ファイルマネージャーは、無料版でも多機能かつ使いやすい「ファイルマネージャ+」に。
Android版のChromeは拡張機能も使えない&操作性がゴミなので、Chromiumベースで軽量かつ拡張機能が使える「Kiwi Browser」に変更。
ギャラリー(画像表示)アプリは、QuickPicの改良型「Gallery QuickPic」をapkからインストール。
追加で「YouTube Vanced」をインストールしても良いのですが、「uBlock Origin」などを追加したKiwi Browserの方が軽いのでそっちで賄えます。

低スペ「Android One S1」の使い道
低スペ機ですが、ここまでイジれば色々できます。
例えば「ファイルマネージャ+」のネットワークから接続する機能を利用し、PCやメインスマホを母艦とした外部からのファイル操作&閲覧機としての活用。
SoCが化石なのでネットワーク速度は遅いですが、端末のストレージや無料のクラウドでは保存の難しい数十GBクラスのデータも、PCやメインスマホが母艦なので難なく置けます。


+αで「ファイルマネージャ+」のネット経由で、他デバイスから画像などを「Android One S1」へコピー。
ギャラリー用としてインストールした「Gallery QuickPic」から表示して、スマホとしても雑に使えるWi-Fi運用のデジタルフォトフレームもどき…としての利用。
IGZO液晶で1,920×1,080のFHDで割と発色も綺麗なので、選択肢としてはアリ。

バッテリーがタヒのうが、どうでもいい端末なのでPCとUSBで繋ぎっぱなしにして「scrcpy」で画面をPCに出力し操作する、物理的なAndroidエミュレーター感覚で使い捨てにしたり。

まぁ…色々使えます。
サクサクではないですが、要らないモノを消しまくって軽量な「Kiwi Browser」に変更したので、スナドラ430とはいえブラウジングや動画視聴は普通にできます。
正直ブラウジングすら厳しいと思ってたので予想以上です。
クアッドコアの400番台ではもっと酷かったかもしれませんが、腐ったオクタコアでも8コアは偉大。
まぁ…腐ってるんでSoCの総合性能では「Snapdragon 801」にすら劣るんですがね。(やっぱりゴm)
28nmのSoCのような半導体ではもう枯れ果てた技術で作られているので、性能も低いし、電力効率も悪い。
中古Cランクなのも相まって余計にバッテリーは持たない。
が…メイン機やサブ機でも”やりたくない・そんなことさせたくない”用途で使い捨てに割り切れる低スペ機は、思っていた以上に”あれば限定的には使うものだなぁ…”と感じました。
古いSnapdragonやMediaTekのSoCは化石だけど、Androidのバージョンだけはそこそこ(5.0以降)な、外装傷だらけの一般的な人は目もくれないようなスマホは、ある意味…こういう用途に使いたい人にとっては新品の格安機なんかよりオススメかも。
新品だと、汚れ仕事や使い捨てるには勿体なくて躊躇いがでますから…。
あとがき

どうでもいいですが…打痕の具合や機種選定から、恐らくこの子の前オーナーは、スマホは使えれば何でも良いタイプの男性…かも。
黒色で打痕が残るくらいの雑な扱い、キャリアがサブブランドなので少し安い&店舗がありサポート体制のある 「Y!mobile」でSimロックとAndroidバージョンもそのまま。
おまけに投げ売りされたことのある、SoCやスペックなんぞは気にしない普通の人は値段の安さに釣られがちな低スペ機(一応国産&キャリアモデル)
投げ売り価格を目当てにドマイナー過ぎる「Android One S1」を買うような人がオーナーの場合は、さっさと手放すのか、機種自体が目当てじゃないのでCランクに降りては来ない…ハズ。
若年層の場合「Y!mobile」の値段重視なラインナップを見て、スマホを選択する場合「iPhone」しか選択に入らないでしょうし。
そもそも「Android One?ナニソレ、聞いたことの無いメーカーだから興味ない」って…なるような。
雑に使われた挙げ句売り飛ばされ、巡り巡って私みたいな変人にボロ雑巾の如き扱いを受けて終わりそうなこの子運命や如何に。
【2022/9:結局One S1は捨てて、更に古い化石泥タブに乗り換えました】
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