手持ちのオーディオ機器で有線接続できるヘッドホン(イヤホン)が「AKG K712 pro」しかなく、過去にレビューした「MPH-1」はかなり前に手放したので、インナーイヤー型のイヤホンで手頃な価格の「EarPods with 3.5 mm」を買いました。
2週間弱使って気に入ったので、レビューします。
「EarPods with 3.5 mm」
スペック・仕様
製品名 | 「EarPods with 3.5 mm Headphone Plug」 |
カラー | ホワイトのみ |
形状 | インナーイヤー型(オープンタイプ) |
ドライバーサイズ | データ無し |
周波数特性 | データ無し (恐らく20Hz~20kHz辺り?) |
インピーダンス | データ無し (スマホでも十分鳴らせる為、16Ω辺りか?) |
感度 | データ無し |
コード長 | 約1.2m(Y字型) ※実測値は118cm弱と中途半端。 |
プラグ | 3.5mm ステレオミニプラグ(4極 非金メッキ) |
その他 | 誰もが「イヤホン」として知っている、Appleモバイル製品に付属していたアレ。 AirPodsと合わせて24%で世界シェア1位の有名すぎるイヤホン。 3.5mmプラグの他に、シーラス・ロジック製と思われるDAC内蔵のLightning端子モデルも存在。 |
開封・内容物
パッケージはこんな感じで、手の平サイズの小さな箱です。
Apple製品らしく白基調のシンプルなパッケージで好印象。

側面などには多言語で対応品や3.5mmヘッドホンプラグモデルであることが書かれてます。


ペリペリするテープ(語彙力)をペリペリするとスライドして開けれます。
箱の作りは適当な中華メーカーなんかとは違いしっかりしているので、箱を開け締めするのが割とクセになりそう。


中身は綺麗にまとめられた「EarPods with 3.5 mm」本体とマニュアル類。

綺麗にまとめられすぎて開けるときに、何処から開ければ綺麗にできるか苦戦しました。
開けてみれば構造は単純で、それぞれの部分が透明な粘着テープでくっついているので厚紙の型を破かないように剥がすだけでした。


外観


ハウジングはインナータイプで、一応薄いですがL/R表記もされてます。
R側にマイクなどのコントローラーがあるので、それで左右を判断するのが早いです。


コードは細すぎず太すぎない丁度いい具合で、梱包時の癖が取れれば絡まりにくく取り回しは良好です。
Y字型の分岐部分はスライド式のクリップがあり、調節できます。
プラグは3.5mmステレオミニプラグ(4極)なので、iPhoneやAndroidのスマホであればそのままヘッドセットとしても使えます。
PCでマイクを使用する場合は4極に変換するアダプタやケーブルが必要になります。
使ってみる
いつものオーディオ系レビュー通り「Chord & Major」でエージングしてから使いました。
音質は、前にレビューしたインナーイヤー型イヤホン「JBL TUNE215BT」と比較して評価。
視聴環境はDolby Atmos対応のサブ機「Realme x2 pro」と、オーディオチップがPCとしては一般的な「Realtek ALC892」な私の自作PCに直差し。
PC側は「AIMP」でWASAPI排他接続の44100hz/16bit。

Android側は64bit処理とリサンプリング精度が高く、ハードウェアレベルでカスタムできる「Neutron Player」にてオーディオソース準拠の設定で44100hz/16bitで出力。


音源は「Upconv」で作成した、44100hz/16bitのFLAC音源を使用して視聴しました。
使用感
インナーイヤータイプらしい軽く圧迫感のない装着感で、長時間の使用でも耳が疲れず痛くならないです。
グミホンみたいに”耳に乗せているだけ”とは違い、人にもよるとは思いますが耳にスポッ…と軽く収まるので勝手に外れたりもしません。
スマホで使う分にはコントローラーも位置が右なので、右利きの人間からすると使いやすいと感じます。
特別使用感に不満はないですが、プラグが小さく出っ張りがほぼないのでデバイスから引き抜きにくいです。
音質
音質は2,000円のイヤホンとしてはかなり優秀…というか下手に予算3,000~5,000円以内で何か買うならまず「EarPods with 3.5 mm」を試すべきだと思えるくらい良いです。
音場がインナーイヤーなので広く「JBL TUNE215BT」比較しても有線の恩恵故か、音の臨場感と定位感をそれなりに感じれます。
高域はこのクラス特有のシャリ感を少しだけ感じますが、オープンタイプなのが功を奏して耳に刺さるほどではなく聴きやすい部類です。
中域はやや主張が弱く、ボーカルがあんまり伸びないし艶っぽさも感じない無機質…誇張がないそのままの音と言った印象。籠っているようには聞こえず2,000円台のイヤホンとして中域の部分自体はクリアな音。
低域はかなりビックリしましたね。インナーイヤーなのにとても出てます。
インナーイヤーなのに高域・中域と同等以上に量感を感じ、エージング前はドンシャリっぽく聴こえた程です。
ただ所詮は2,000円台でインナーイヤーの低音で、出は良いけど音の質は値段なりと言った感じ。
音源によっては少しボワつきます。
傾向としては低域が少し強めのフラットに近いサウンドです。インナーイヤー特有の低域が弱い部分がなく、割とバランスが取れてます。
解像度や音質が非常に良いという訳ではないのですが、無理に誇張した音域がなくクリアに聴けて、臨場感などもそれなりにあり万人受けしやすい音です。
個人的な総評

2,000円台ながら音を評価し、レビュー記事にしようと思える時点で優秀ですが、使用感に不満がほぼなく使い勝手の良さも相まって結構気に入りました。
流石に音源の質を確かめたり、本気で音楽を聴こうとしたら「K712 Pro」でないと満足できないのですが、普段使いには中々丁度良く長時間の使用でも耳が疲れず痛くならないので、最近では気付いたら手にとって使ってるくらいです。
YouTubeの垂れ流しやゲーム、軽いリスニングには問題なく使え、PCでは変換アダプタ系が必要ですがヘッドセットとしても使えるので1本持っておいて損はないです。
これがiPhoneユーザーなら昔は当たり前に付属していたのが驚きを感じると共に確かに広く使われ、”イヤホン”と言ったら”コレ”となるのも頷けます。
手に入りやすく、万人受けしやすい音と不満の少ない使用感…と、今あるイヤホンの中で最もポピュラーで無難なモノだと使ってみて思います。
しばらくは、家用のメインイヤホンとして愛用できそうです。
まとめ | |
良い | 悪い |
・入手手段が豊富 ・約1.2mのY字型で取り回しやすく、コードも邪魔にならない ・ヘッドセットとしての利用も可能(PCは変換アダプタなどが必要) ・誰でも知っているが故に音の基準としても使える ・2,000円台としては音・使い勝手共にかなり優秀 | ・単純な構造の箱だが、初見ではとても開けにくい ・ある程度エージングしないとドンシャリっぽい音 |
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