TP-Link UB500プチレビュー:Windows 11でも使える、RTL8761B採用のBluetooth 5.0対応アダプター

PC

去年の1月頃に、BUFFALOのBluetoothアダプターから”Qualcomm製チップ搭載”の文言に惹かれて「TP-Link UB400」を買いました。

すごく不満がある訳ではないのですが…Bluetooth 4.0と古く複数のデバイスを同時接続したときに、Bluetoothスピーカーからの音が途切れるので、5.0に対応したUSBアダプター「TP-Link UB500」に買い替えました。

スペック・仕様

規格・プロトコルBluetooth 5.0(V4.0~1.1後方下位互換)
インターフェースUSB Type-A(2.0)
サイズ14.8×6.8×18.9mm
重さ1.9g(実測値)
対応OSWindows ※11/10/8.1/※7

※ドライバーインストールを推奨
BluetoothチップRealtek RTL8761B
その他みんなが待ってたBluetooth 5.0のUSBアダプター(ドングル)
メーカーは、無線機器でお馴染み中国のTP-LINK Technologies
カニさんことRealtek製

開封・内容物

前モデルのUB400と簡単に比較しながら開封していきます。パッケージはこんな感じで、Bluetooth 5.0になったこととかClass2とかが追加された程度でUB400から然程、変化は感じられないデザインです。

内容物は、紙ペラがUB400から1枚減って簡素化された程度でこちらも同じ。

  • UB500本体
  • 設定ガイドと問い合わせが記載された紙類

外観

この手のモノは大体の人が見飽きたと思うのでサラッと流します。UB400とUB500では、Bluetoothバージョンの記載に加え、tp-linkロゴ部分が白から同社っぽいイメージの水色に変化。

また、金色の接続端子部分の印字があべこべ(裏表で逆)になっていて、見分けが一応付くようになってます。

便利な小型サイズを謳う、手のひらサイズもそのままです。

私は「スペックとか割りと気になる病」を患っているので、誰も興味ないと思いますが…重さも調べました。

実測値で1.9gと、UB400が1.6gだったので0.3g程度太りました。

セットアップ

Windows標準ドライバーで動く。動くが…

Windows 11のメインPCにセットアップします。

取り敢えず、一時的にケース側のフロントUSB 3.0に挿しました。

Windows 11でも10同様に標準ドライバーで動作し、指すだけで使えるように”は”なりました。デバイスマネージャー上でも「Bluetooth Device」として認識してます。

Windows 11のデバイスからも「TP-Link UB500 Adapter」として認識。

ですが…いざペアリングしようと思っても、接続元・先両方のデバイスでお互いを認識してくれませんでした。

UB500用のドライバーを当てる

PCを再起動してもダメだったので、Windows 7~10用のドライバーを当てることに。

11は10ベースなのでドライバー周りが共通化してたりするので、それを頼りに。チップセットとかグラフィックドライバーだと11と10は別々にリリースされてたりしますが…まぁ、動くハズ。

TP-Link UB500のサポートページから、Windows用のドライバーをダウンロード。セットアップウィザードに従ってインストールし、Windowsを再起動。

デバドラ当てたらしっかり認識してペアリング、デバイスが使えるようになりました。

また、デバイスマネージャー上で「TP-Link Bluetooth 5.0 USB Adapter」としても認識されるように。

Windowsが自動で当てる方は2006/06/21、UB500用のドライバーは2021/4/27なので…この辺りが関係してるかもです。人によってはWindows 11でも普通に指しただけで使えるみたいなので、おま環かも知れません。

チップはRealtek製RTL8761B

UB500をレビューしてる他記事の大半が、製品ページの情報をそのままコピペしただけで「スペックとか割りと気になる病」を患っている私としては中身のチップが気になります。

で、専用ドライバーの詳細を見たら、製造元がRealtekだったのでファイルの詳細を見てみました。

「rtl8761b mp_chip_bt40」となっており、調べたら1,000円程度で売っている中華系のUSBドングルと同じチップみたいです。RTL8761Bの型番で調べても出てこないし、RealtekのドライバDLにはページが無いっぽいです。

5ちゃんとかネットで一部の住人しかRTL8761Bについて触れてないし、そもそもの情報が少ないので…お金や商品提供で書いてるコピペブログじゃこの辺知らなくても無理もない…って感じです。

UB400は、名前は忘れましたがQualcommのBluetoothチップだったので、カニさんになったのはコスト削減とか半導体不足が一枚噛んでるのかも知れません。(もしくは米と中国企業故に?)

ただ、RTL8761B搭載のUSBドングルの評判はそこそこ良いし、最近のカニさんチップは大体普通に使えるのでQualcommに比べて劣るということは無いです。

使ってみる

音の途切れは大分改善

Bluetooth 5.0になった恩恵で、複数デバイスを同時接続した際の音途切れ問題は大分改善しました。

UB400だとスピーカーとxboxコントローラーの2台を繋いだまま、接続デバイスを増やすと、途端に音がブチブチになりますが…

UB500は3台以上接続してもブチブチになりませんでした。

Bluetoothのイヤホンとスピーカーを繋ぎっぱなしで、xboxコンを繋いでゲームしたときにUB400だと音がブチブチでプレイに支障を来すレベルでしたが、UB500が3台くらいなら問題ないおかげで、ながら作業のストレスが軽減されました。

流石にBluetooth 5.0でも、5台くらい接続するとブチブチになりますが…私の用途ではそんなに繋がないのでこれで十分です。

UB500の接続コーデックを確認する(SBCのみではない)

UB500をレビューするにあたって色々とチップなどUB500を調べていると、”UB500はコーデックがSBCにしか対応していない”らしいです。

もっと言えばapt-X対応は間違いとのことで、確かに私も客観的に確認したわけではないので気になりました。私自身がUB400で「Windows 10はOSレベルでapt-Xに対応!だからapt-X使える!」と豪語しましたし。

「じゃあ調べてみよう」ということで、AAC対応のWindows 11で同じくBluetooth 5.0とAACに対応したFreeBuds 3で確認してみました。

記事を書いた人が何処でSBCのみと知ったのかは分かりませんが、UB500の対応コーデックが本当にSBCのみなら、AACなんて使えませんからね。

コーデックの確認には、Microsoft製のツール「Windows Performance Recorder」を用いて管理者権限のPowerShellからコマンドを実行。

Bluetoothのログを「Windows Performance Recorder」で取得し、ログの内容を「Windows Performance Analyzer」で確認。

ログの値が「0.0.0」であればSBC、「2.0.0」であればAAC、「255.79.1」であればapt-Xで接続されているらしいです。

で、肝心のUB500でFreeBuds 3に接続したときの値は…2.0.0。AAC接続ですね。はい。

手持ちの機器の関係でapt-Xの確認はできませんが、少なくともコーデックがSBCしか使えないわけじゃないっぽいです。apt-Xが使える保証はできませんが…ね。

まとめ:待望の有名ブランド製5.0対応アダプター

デスクトップPCで需要の多いUSBタイプのBluetoothドングル(アダプター)ですが、電波の届きやすいデスク周りで使う関係なのかPCIeのネットワークカードやミドルレンジ以上のマザーボードに付属してくるLANカード以外では、最近までBluetooth 5.0対応品は殆ど無かったです。

あっても素性の知れぬ中華品が多く、名の知れたメーカーからBluetooth 5.0対応品が出ないかと望まれていました。そうした中、有名ブランド製ということでUB500を待っていた人も多いと思います。

実際に買ってみてUB400からしっかり接続性能向上を確認でき、SBC固定ではなくAACなども一応対応、チップはそこそこ採用品があるRTL8761B…と、無難で普通に使えるモノでした。

極端に前モデルのUB400や他のメーカー品の値段が安いとかでない限り、今後暫くはUB500を選んでおけば間違いではないと思います。