楽天が価格を改定し、回線とセットでRakuten Hand 5Gを3000円でバラ撒いてたので購入しました。
色々と残念なので買って「微妙だなぁ…」と思ってます。
スペック・仕様
機種 | Rakuten Hand 5G |
サイズ | 138×63×9.5mm |
重さ | 134g |
ディスプレイ | 5.1インチ AMOLED 720×1520(19:9) 60Hz |
OS | Android 11 |
SoC | Snapdragon 480 5G(Samsung 8nm) |
CPU | Kryo 460(8コア) Cortex-A76(2.0GHz×2) Cortex-A55(1.8GHz×6) |
GPU | Adreno 619(650MHz) |
RAM | 4GB(LPDDR4X) |
ストレージ | 128GB(UFS 2.1) |
アウトカメラ | 64MP 広角(f/1.8) 2MP 深度測位 |
インカメラ | 16MP(f/2.0) |
バッテリー | 2630mAh(5V2~2.4Aで”急速充電判定”) |
インターフェース | USB Type-C(2.0) eSIM×2 |
オーディオ | シングルスピーカー ハイレゾオーディオ(~384000Hz) SBC/AAC/apt-X(HD)/LDAC対応 |
バンド | 5G:n77 4G FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/26/28 4G TD-LTE:B38/40/41/42 3G WCDMA:B1/2/4/5/6/19 2G GSM:非対応 |
接続規格 | IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4/5GHz) Bluetooth 5.1 NFC(FeliCa対応) |
防水・防塵 | IP68 |
セキュリティ | 画面内指紋認証 顔認証 |
備考 | 製造は中国のTinno Mobile Androidでは数少ないデュアルeSIMに対応 発売直後は39800円、価格改定で19001円に値下げ |
開封・内容物
特筆することもない、シンプルな四角い化粧箱に入ってます。開けにくかったです。


ACアダプターは付属しませんが、何故かType-A to Cのケーブルは付属してきます。充電器ないのにケーブルだけ付けるとか意味あるんですかね。
Rakuten Hand 5Gはイヤホンジャックがオミットされたので、変換アダプターも入ってますが…アナログ式なので100均とかで売ってそうなレベルのオマケです。実質、無駄な物しか付属してないです。

- USB Type-A to Cケーブル
- USB Type-C to 3.5mm変換アダプター(DAC非搭載)
- ガイドなどのマニュアル類
外観
前作Tinno P710(Rakuten Hand)を踏襲し、デザインやコンパクトなサイズ感は据え置かれています。
側面フレームは背面パネルと同じカラーに変更されており、全体の統一感が増しました。

片手サイズ、軽さ、握り心地の良さも健在です。
ボタン類は正面からみて右側に集約されており、上からボリュームキー、電源キーとなってます。
左側には何もなし。無駄なアシスタントキー等が無いのは良いです。


本体下部にスピーカーとマイク、USB Type-Cポート(2.0)、上部にもマイクらしき穴があります。


重さは公称値134gより少し軽い132.3gでした。

ソフトウェア
AOSP寄りのAndroid 11搭載
Rakuten Hand 5GはAndroid 11ベースのOSを搭載しています。
自社サービスのアプリはてんこ盛りですが、UI自体はAOSP(Android Open Source Project)から殆どカスタマイズされておらず、OS自体はAOSP寄りのクリーンなAndroid OSです。


残念ながら、楽天オリジナルスマホの弱点である”Androidバージョンの更新は来ない”は共通してそのままです。
スマホを売るだけ売っておいて”Androidバージョンの更新はしない”というのは、どう考えても楽天側の怠慢でしかなく、3キャリアと同じくMNOとして電波(周波数)を与えられ、生活インフラのサービスを提供する企業の体制としてやべーと思います。
前作のRakuten Handでは、Android 10が原因でサードパーティ製のランチャーではジェスチャーナビゲーションが上手く動作しない致命的な欠点を抱えていましたが、Android 11を搭載したことにより改善されています。


楽天の自社アプリがてんこ盛り
Rakuten Hand 5GはSIMロックが無いキャリアフリーモデルとして楽天から発売されていますが、楽天オリジナルスマホ故に自社サービスのアプリがてんこ盛り仕様になっています。


128GB中、17.95GBが初期状態で使用されており、大半は任意で消去可能ですが…一部アプリはシステムアプリと化していて、通常はアンイストールできないように改悪されています。



全キャリアでSIMロックが廃止された今となっては楽天に優位性はなく、自社サービスのアプリで強制的に埋め尽くす様では、結局楽天も大手3社とやっていることは変わりません。
せめてダウンロード(インストール)は初期設定時に任意追加程度で留めて、ユーザーに選択権を残して欲しいと思う次第です。こういうキャリアの押し付けは無駄で無価値でしかありません。
こんな所に労力割いてどうすんのって思います。
いつも通り「ADB App Control」を使って、不要なアプリはシステム含めて根こそぎ駆除しました。

ハードウェア
Shift BRBG配列のAMOLED採用
Rakuten Hand 5Gは5.1インチのAMOLEDディスプレイを採用しています。
エッジディスプレイと呼ばれる側面がカーブした形状を採用しており、持ち心地は良いものの保護アクセサリーとの相性が発生しやすく、フラットディスプレイと比べると人気ないです。
私もエッジディスプレイは、前に愛用していたP30 Proのアクセサリー選びで苦労させられたので嫌いです。

720×1520とHD+止まりの解像度でよく見ると少し粗いものの、AMOLEDディスプレイ特有の発色の良さでカバーしており、ディスプレイサイズも小さいため、普通に綺麗だと思えるディスプレイにはなっています。

ただし、AMOLED故に発色が悪くない程度しか良いところがなく、ローエンドモデルですらFHD+や90Hzのディスプレイを採用するモデルが当たり前になりつつある中で、HD+と60Hzのディスプレイは他社と比較して明確に劣る点だと言えます。
コンパクトで片手操作しやすい機種なのですから、HD+のままでも良いので90Hz対応であれば良かったのですが…。
それと、港で言われているゼリースクロール現象は私の個体では発生せず、元々Androidアニメーション系は無効化して使っているため目立った挙動はありませんでした。
こういったローエンドかつ60Hzの機種では無駄な動作でしかないので、アニメーションそのままで使ってる人は無効化しても良いと思います。
ディスプレイ設定は必要最低限で、カラーモード変更などの機能すらありません。
アスペクト比は19:9、PPIは319、リフレッシュレートは60Hz固定でHDR10対応のようです。10+には非対応。


WidevineはL3でした。高画質の動画ストリーミングには非対応です。

Xiaomi Mi 11iのマクロカメラをGCamでブーストした疑似顕微鏡カメラで、Rakuten Hand 5Gのディスプレイを撮影してみるとShift BRBG配列でした。

Shift BRBG配列のパネルはSamsungとVisionoxなどで作られているようですが、どちらのメーカーのパネルを採用したか…までは不明です。
Rakten BIGやHandではVisionox製のディスプレイを採用したらしいので、恐らくRakuten Hand 5GもVisionoxだと思います。
Samsungのダイヤモンド配列とかLG辺りしか私は知らないので、Shift BRBG配列でググって出てきたAndroPlusさんの文章を引用。
Samsung Galaxy Tab S7+やNintendo Switch (有機ELモデル) にも使われているタイプの配列で、1ピクセルがRGBストライプと同等なためペンタイルやRGB-Delta配列よりも綺麗な表示になりやすいです
https://androplus.org/entry/lenovo-xiaoxin-pad-pro-126-review/#120Hz_E4_AMOLED
解像度の割に普通に綺麗だと思えるディスプレイなのは、AMOLEDの発色の良さだけでなく、Shift BRBG配列も関係している可能性が微レ存…?
高速ではないが精度は良い生体認証
Rakuten Hand 5Gは、顔・指紋両方の生体認証に対応しています。
認証センサーは画面内タイプでスクリーンオフ状態からでも認証可能。顔認証はインカメラを利用したタイプです。
認証速度はハッキリ言ってどちらも遅いです。ただ、精度自体はまずまず良く失敗が少ないので、認証失敗によるストレスはあまりないです。
速度さえもう少し遅くなければ、ローエンドモデルとしては快適で使いやすかったと思いますが…一昔前のスマホ並に遅いです。
Tinno P710(Rakuten Hand)の方が速く、快適な認証だったと記憶してるので…システム側のチューニング不足かセンサー自体のどちらかをケチったのかもしれません。
急速充電に対応?
手持ちのUSB PD対応のACアダプターで簡易的ですが、どの程度出力されているのか確認しました。
最大20W(9V/2.22A)のUSB PD出力に対応した「Anker PowerCore Fusion 10000」のType-CポートでRakuten Hand 5Gを充電したところ、RT-TC5VABK読みで9.022V1.037A(9W)が出力されていました。

確かに5Vではなく9V側で出力されているため、急速充電に対応しているのかもしれません…が、実際には5V2Aに降下して10W前後で充電されることが多く、個人的には10~12Wの”なんちゃって急速充電”だと思ってます。
5V2.4A出力のType-A側で出力した場合は、4.885V2.003A(9W)で、こちらも10W前後でした。

どちらのポートでも表示は”急速充電中”でした。5V2A or 9V1Aの10W程度で急速充電判定です。(ガバガバ過ぎ)

ハッキリ言ってこれは”なんちゃって急速充電”で、誤解を招く表記の仕方であり、かなり悪質だと思います。
「バッテリー容量が少ないから10W前後の出力でも十分」とか、そういう問題じゃないんですよ。
対応する出力をスペックシートに明記しない楽天もクソですが、ガジェット系のレビュアーも大半がゴミで”急速充電対応”をコピペしただけで実際の出力までは計測しません。
9V2A(18W)ですら”普通”、人によっては”遅い”とまで言われているのが昨今の情勢であり、10W~12W如きの出力では”急速充電”とは言いません。忖度しないといけない人達は大変ですね。
これで急速充電とか言ってる人は5Gの毒電波で脳破壊でもされたんですかね、トップバリュのアルミホイルあげましょうか?
オーディオ
出力レイテンシー
「Audio Latency Test App」でスピーカー、「ヘッドフォンディレイテスト」でイヤホンジャックの出力レイテンシーを計測しました。(イヤホンジャックの計測には、Rakuten Hand 5G付属のアダプターを用いて計測しています)
スピーカーではレイテンシー62ms、バッファサイズ144、イヤホンジャックでは大体35~50msの間でした。


Android端末として可もなく不可もない、特筆することもない普通すぎる結果でした。
ハードウェアの対応周波数
ハードウェアレベルでカスタムできる音楽プレイヤー「Neutron Player」から、Rakuten Hand 5Gのハードウェアを確認したところ
デフォルト設定ではスピーカー・3.5mmイヤホンジャック出力共に、48000Hz 16bit固定でした。


ドライバー設定から、ハイレゾ出力を許可するとスピーカー・3.5mmイヤホンジャック出力共に、44100Hz~384000Hzまで選択可能になりました。



表面上は対応していても音源を再生しようとするとエラーになる、所謂「見掛けだけのスペック」では無いことを確認するため、ネイティブ384000Hz 24bitのWav音源を用いて再生テストをしたところ、どちらの出力でも問題なく384000Hz 24bitで再生可能でした。(Neutron Playerのみ確認、他アプリでのbit Perfectは不明)


尚、付属のType-C to 3.5mm変換アダプターはDACを搭載しないアナログ式であり、Rakuten Hand 5Gはアナログ出力にも対応した端末で確定です。
ベンチマークテスト
Geekbench 5



クロスプラットフォーム対応のCPU性能とグラフィック性能をOpenCL・VulkanAPIから計測できるGeekbench 5では、シングルコア506・マルチコア1643、OpenCLスコア1041・Vulkanスコア920でした。
パッケージ名を原神に偽装したビルドのGeekbenchでも誤差程度のスコアだったので、中国Tinno Mobile製ですが少なくとも、アプリ名パッケージによるベンチマークブーストの挙動はしないようです。
まぁ、Snapdragon 480で特定ケースでのみクロック最大化する意味が無いので当然ですね。
3DMark Wild Life Stress Test


クロスプラットフォーム対応のグラフィック性能とパフォーマンスの持続性を測るベンチマーク、Wild Life Stress Testでは最大スコア989・最低スコア984、バッテリー消費量は87%→82%(5%消費)、温度上昇は35℃→38℃(3℃上昇)、フレームレートは4~9fpsでした。
発熱と消費電力は大人しく、Stability(安定性)は99.5%でパフォーマンスは安定していますが…そもそもの最大性能が低いのであまり3Dゲームには向かないです
CPDT Benchmark

ストレージ速度を計測するベンチマーク、CPDT Benchmarkではシーケンシャルライト(書き込み)332.85MB/s・リード(読み込み)475.40MB/sでした。
廉価帯かつ400番台のローエンド機種ですが、eMMCではなくUFS規格のストレージを採用したことでSATA規格のSSD並の速度が出ています。
そのためストレージがボトルネックにはなりにくく、旧型とはいえミドルレンジ向けのSnapdragonに匹敵するSnapdragon 480も相まって、普段使いではミドルレンジモデルと遜色ない動作を実現できています。
Snapdragon 480はUFS 2.2にも対応しますが、2.2にしては明らかに遅くリードで550MB/sしか出ていないので、十中八九UFS 2.1です。
PCMARK for Android

Webブラウジングや2D性能など、普段使いのパフォーマンスを計測するベンチマーク、PCMARK for Androidではスコア6720でした。
ベンチマークスコアだけでいえば、ギリギリ快適に使えるかどうか瀬戸際のスコアです。
AnTuTu Benchmark V9.2.1(Lite)



総合的なパフォーマンスを計測するベンチマーク、AnTuTu Benchmark V9.2.1(Lite)では、3回の計測で最大スコア303421、最低スコア278692、平均スコア290104でした。
温度上昇は概ね1.1~1.5℃前後、電力消費量は2%程度でした。
ローエンド向けかつSamsung製とはいえ、8nmの低燃費SoCなので筐体がプラスチックかつ小型でも発熱は殆どせず、電力も大して消費しません。
Snapdragon 720Gを搭載した前作Tinno P710(Rakuten Hand)と比較してもCPUでは1割弱、GPUでは僅かに劣る結果ですが、メモリやUX項目で上回っており、結果的に大差ないスコアになっています。


発熱や消費電力の観点で言えば、720G・480共に8nmかつCPUコア構成は同じA76+A55でクロックが多少異なる、GPUはAdreno 618(750MHz)とAdreno 619(650MHz)という程度の違いしかなく、必然的に似たような結果になります。
ゲーム性能
何時も通り「WeTest PerfDog」を用いて、ゲームプレイ中の実動作(フレームレート)を計測します。
プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク
推奨スペックがSnapdragon 835+RAM4GBと、比較的軽めな中量級タイトルのプロセカでは
MV設定3DMV+標準の「限りなく灰色へ」で、全体での平均57.1fps、バッテリー温度平均39.6℃

MV設定軽量+標準の「マシンガンポエムドール」で、全体での平均58.1fps、バッテリー温度平均38.2℃でした。

ロードやリザルトを挟まない楽曲プレイ中の部分にフォーカスしてみると、MV設定3DMV+標準の「限りなく灰色へ」では所々で一瞬fpsが低下しますが概ね60fpsをキープできており、平均59.7fpsでした。

プロセカの3DMV+標準程度の3D負荷では一応、60fps付近を維持してゲームを動かせる性能はあるようです。
MV設定軽量+標準の「マシンガンポエムドール」では終始60fpsに張り付いており、2D処理は問題なく実行できます。

流石にMV設定3DMV+高品質のプロセカを60fpsキープで動かすことはできないものの、Snapdragon 835程度が要求されるタイトルであれば、標準(中)程度の負荷に抑えることで3Dタイトルもプレイは可能です。
Snapdragon 480が720Gなどの旧ミドルレンジ向けSoCに匹敵するだけのことはあります。
動作は問題ないですが、筐体が小さいこととタップレスポンスはローエンドの”ソレ”なのであまり快適とは言えません…。
原神
推奨スペックにSnapdragon 845+RAM4GBが要求されるモバイル向け最重量級タイトルの原神では
デフォルトで設定される低画質30fps設定にて、全体での平均25.1fps、バッテリー温度平均39.9℃でした。

低画質30fpsでもフレームレートが安定せず、開始直後に0~1fpsで画面が数秒間硬直してしまう等、Rakuten Hand 5Gに原神は荷が重すぎました。

低画質30fpsで平均25.1fpsのため、最低画質24fpsに落とせば原神を動かせないわけではない…といった所です。
とはいえ「遊べれば何でも良い」という人であったり、ガバガバなガジェットレビュアーであれば”プレイできる”とか言い出すのかもしれませんが、私的には低画質でこの程度ではプレイできる水準ではないと思ってます。
ただ3000円のスマホにしては頑張ってる方で、これより酷い動作の機種はゴロゴロあるので”25fpsで動かせるだけマシ”だとは言っておきます。発売直後の39800円だと問答無用でゴミみたいな結果ですが。
カメラ
ハードウェア
「Device Info HW」からRakuten Hand 5Gのカメラを確認したところ、以下のセンサーが使われているみたいです。


カメラ | センサー |
---|---|
64MP 広角(f/1.8) | Omnivision ov64b40 (OV64B 1/2インチ) |
2MP 深度測位 | GalaxyCore gc02m1b (GC02M1B 1/5インチ) |
16MP フロント(f/2.0) | Samsung s5k3p9 (ISOCELL 3P9 1/3.1インチ) |
エントリーモデル相応のセンサー構成ですね。
GalaxyCore gc02m1bはモノクロ、マクロ、深度測位と…なんでもござれって感じで、最近はローエンドを中心に採用例が多くなってきてます。
メインカメラの画素数だけは立派で、無駄に64MP(6400万画素)もありますが、カメラがそこそこ止まりなモデルは大抵メインカメラにオムニビジョン製の1/2インチセンサーを積んでるので、まぁ…値段相応の写りでしかないと思います。あと、ローエンドなので手ぶれ補正なんて付いてないです。
ソフトウェア
カメラソフトの機能は必要最低限です。一応、ポートレート的なぼかし機能、夜景やプロモードもあるにはあります。



カメラは9~64MPで最大5倍までデジタルズーム可能、動画は1080/720p30fpsまで。


当然ながら日本市場投入モデルなので、カメラのシャッター音は消せません。Rakuten Hand 5Gで無音のカメラを使おうと思ったらGCamは必須です。


カメラ:デフォルトではメモ用、GCamの導入で使えるレベルに。
Rakuten Hand 5Gデフォルトのカメラソフトでは、メモ程度の記録にしか使えないです。
明るい場所なら取り敢えず使えはしますが…解像感が低く、ローエンドモデル特有の色味の薄さもあって、あまり見れたもんじゃないです。


特に低照度は酷く、夜景モードに対応したとはいえ全体を無理に明るくしようとした結果、色々破綻します。


想像通りでつまらなかったのと、あまりにもデフォルトだと酷いのでGCamを入れました。
左が標準カメラ、右がGCamで撮影したものです。まぁ…あからさまに違うというか良くなります。


デフォルトのカメラだと暖色寄りで黄色っぽい写真になるせいで、白壁が黄ばんで見えます。気持ち悪い。


低照度(夜景)は最早別物で、同じ機種のカメラでもソフトウェアが違うとここまで如実に変わります。肉眼で見た色に近いのは勿論GCamで撮影した方です。


同じ64MP(OV64B:1/2インチ)でも、OPPO Reno5 Aと比べたら雲泥の差で、GCamから撮影してギリギリって感じです。セグメントはエントリーとミドルで違いますが、リリーズ時の価格自体はあまり変わらないんですがね…。


センサー云々以前に、Rakuten Hand 5Gのカメラソフトウェアがボトルネックになってます。
64MPの高画素をアピールしたところで、1/2インチセンサーと作り込まれていないソフトウェアでは何処まで行っても記録用のメモ程度にしかなりません。特に低照度は夜景モードでもダメダメ。
カメラのシャッター音を無効化する意味でも、撮影能力の向上という意味でもGCam必須です。
まとめ:私的には3000円でも残念な機種

日本企業って大半がやる気無いのは知ってますが、楽天はソフトバンクと並んで特に酷い企業だと思います。
まともなスペックシート作る気ないのか知りませんが、この内容だとスペック詐称です。

まず「CPU:Qualcomm Snapdragon 480」になってますが、違います。
Snapdragon 480はSoCの名称であり、CPUはKryo 460です。
加えて2.2GHz+2GHz+1.9GHz+1.8GHzの構成ではなく、Cortex-A76(2.0GHz×2)+Cortex-A55(1.8GHz×6)の2クラスター構成です。


CPUとSoCを同じものだと考える日本企業や日本人が多くて凄く複雑な気分ですが…そこはまだマシ。
製造はTinno MobileにOEMしているとはいえ、仮にも自社のオリジナルスマホだと謳いつつ、その自社製品のスペックすらまともに把握してないどころか、詐称スペックを公式サイトでそのまんまってのはどうなんですかね。
案の定、コピペブログがそのまんまコピペした結果、Rakuten Hand 5Gの一部レビューでは詐称スペックのまま記事が公開されてます。
これでは余計SoC=CPUと誤認させる原因になりかねず、負のスパイラルが続いてしまいます。
あと10W前後でしかない癖に、急速充電だと謳う”なんちゃって急速充電”も誤解を招く表記の仕方であり、かなり悪質です。
カメラも「精細に、鮮やかに6400万画素の高品質なカメラ」を謳ってますが、誇大広告です。
高画素をアピールしたところで、1/2インチセンサーと作り込まれていないソフトウェアでは何処まで行っても記録用のメモ程度にしかなりません。
いくら自社のオリジナルスマホとはいえ、自社サービスのアプリがてんこ盛りなキャリア仕様も宜しくない。
これが発売直後は39800円ですか…。
良さや前作から進化した点よりも楽天自体のやる気の無さや駄目な部分が悪目立ちして、どうも私はあまり良く思えませんでした。
3000円でバラ撒かれてたので購入してみましたが、正直…3000円でもおすすめしないです。
色々残念な仕様で、凄く良い部分も安いのと、コンパクトで軽くて持ちやすいってだけです。
同じSnapdragon 480でも、OPPO A54 5Gなどの方がエントリーモデルとして完成度が高いと思います。
MNP前提ですが、UQ版とかなら回線セット500円で買えますし、価格面もこちらが優位。
参入当初の楽天はもう見る影も無く、大手3キャリアとやってることは同じでRakuten Hand 5Gはその最たる例です。
Tinno P710(Rakuten Hand)から、SoCを480に変更しストレージを倍増、microSD・リフレッシュレート90Hz・ハイレゾ・18W充電対応くらいの向上に留めて、無駄な付属品や誇大広告のカメラ性能を削り、良い意味でTinno P710を据え置いてくれれば凄く良い機種になれただろうに…と思います。
Rakuten Hand 5Gを私的にはおすすめしないですが、刺さる人には刺さる部分があるスマホではあるので…MNPとかで3000円の叩き売り価格で買うなら”ナシ”とも言い切れない程度だとは感じました。
最近のコメント