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Redmi K40 Pro+/Mi 11i向け、OFFICIAL版のcrDroidを導入する

Android

遂にHaydn(K40 Pro+/Mi 11i/11X Pro)向け、OFFICIAL版のcrDroidが登場。(遂にと言いつつ、そこそこ時間が経過…)

やってしまう

必須ではないのに「原神(Ver.4.0)の検証に合わせてOSを更新しとくか…」で、Haydn用のeuROMを14.0.6.0に更新したら”「Security」が繰り返し停止しています”状態にしてしまいました。

MIUI Securityに関連した機能で不具合が出て、ゲームターボに追加したゲームが消えて10秒くらいでゲームターボ自体が落ちるように。まぁ…表示がしつこいくらいで動かすだけなら使えなくないですが…。

こうなった心当たりはあり、要らないアプリを”Xiaomi ADB/Fastboot Tools”とかで根こそぎ消して、そのまんま何も考えずに更新を掛けたらこうなった。という気がします。

で…「とりあえずストックROMに戻せばヨシ!」とHaydn(Mi 11i)にMIUI 14をMi Flashで焼いて、TWRPでデータをクリーンアップしてからそれに気付いて、Socrates(K60 Pro)で一度アプリをリストアしてから更新→Magisk→再度消去で何の問題も無く更新できてしまい。

「あーーーッッッ、あ、あ、あ…」と…私カバネと化しながら手持ちのカスタムROMを焼くか、何か別のROMをXDAで探してみるか…で、探してみたら。

…!?「あのカスタムROMが少なかったHaydnに”OFFICIAL”のcrDroidだとッッッ!?」。

Evolution X同様に好きなcrDroidが、(888で)腐ってもそれなりに好きなHaydn(Mi 11i)に対応したとあって「もうこれは焼くしか無い」ということで。HaydnにOFFICIALのcrDroidを焼きました。

準備・使ったもの

OFFICIAL版で必要なファイルのURLを辿ってもアクセスに失敗するので、ROM本体以外はUNOFFICIAL版で必要なファイルを導入して対応させました。入れるならVer.9.7か9.8がおすすめです。

ROMの導入手順はOFFICIAL版の通りに焼いてます。以前(K20 Pro/Mi 9T Pro)と比べて手順が少し面倒になり、裏では1回失敗してます。一応ストックROMを用意しておくと安全です。

インストール

Haydnを(adb reboot bootloader等で)Fastbootモードにて起動し、adb環境(PC)とUSBデバッグ接続。

”fastboot boot”コマンドでTWRP(3.7.0)をブート。

消去から”スワイプでデータの初期化”→消去、Dataの初期化”yes”を実行。

ワイプ後にTWRPのホームへ戻り、高度な機能から”ADB sideload”を選択し”スワイプでsideloadの開始”を実行、PC側から”adb sideload +(ROMのパス)”コマンドでcrDroid(本体)のインストールを開始。

crDroid(本体)のインストール後、以前のcrDroidの導入手順とは違い”そのままcrDroidのリカバリーへ再起動”

crDroidのリカバリーから”Apply update”→”ADB sideload”を選択、”adb sideload +(Gappsのパス)”コマンドを実行してNikGappsを導入。TWRP(3.7.0)からだとGappsの導入に失敗します。

NikGappsを導入後、crDroidのリカバリーから”Factory reset”→”Format data”で再度初期化。

初期化後”Reboot system now”でシステム(OS)へ再起動すれば、Haydn用crDroid+NikGappsの導入は完了です。

使ってみる

基本的に従来通り。カスタムROM関係を漁ったり、私の記事を幾つか読んだ方には見慣れたcrDroidです。

カメラは最近のXiaomi端末向けカスタムROMで流行りのMIUIカメラ(Leica)がインストールされてます。やっぱりHUAWEI以外のLeicaに慣れないというかまだ少し違和感…。

Leica+Xiaomi 11X Proの透かしを入れられます。Leicaバイブランド/オーセンティックどちらの場合でも、画質はSpectra 580+HM2の域を出ず、汚くは無いけど何とも言えないです。

Leica+Xiaomi 11X Proロゴが物珍しいくらいで、撮影用のカメラとして使うことは無いですね…。

メインカメラの方はどうでも良くて、スーパーマクロ撮影の倍率が従来のMIUIカメラ(2倍)から、GCam導入時と同じ最大10倍までに魔改造されてます。

加えて望遠/マクロ両方の機能が問題なく共存できているので、こっちの方が玩具として遊び甲斐があります。

オーディオにはカスタムROMでお馴染みの移植版Dolby Atmos対応”でした”。9.8までは…。9.9をクリーンインストールしたらアプリごと設定からDolby Atmosが消えていました。

あとは地味にGallery(MIUI)とMiビデオに置き換わってます。どっちも使いにくいし不要なのでQP Galleryに変えてます。

設計関係も従来のcrDroid。9.8までは充電コントロールで%や時間を指定できました。9.9だと充電コントロールの項目が消えています。

リフレッシュレートはスムーズディスプレイ(120Hz)しか選択できません。カラー設定はプリセット5種類のみ。

セキュリティは顔と指紋両対応です。

crDroidの設定はいつも通り。ゲームスペース含めて日本語化はバッチリで使いやすいです。

ベンチマーク

今までHaydn(K40 Pro+/Mi 11i/11X Pro)含め、Snapdragon 888搭載のXiaomi端末ではカスタムROM・GSIだとCPU/GPUクロックに動作制限が設けられており、MIUI 12.5の動作制限Cortex-X1(2.15GHz)/Adreno 660(608MHz)が常時発動状態になる場合がありました。

ROM・ビルド次第でクロック制限を突破できるものもいくつかありましたが…例えば、Evolution X(Android 12)はCortex-X1(2.84GHz)で動作する代わりにGPUは608MHzまで。

Project Elixir(V3.5)とriceDroid(v10.1)はGPUクロックの上限が710MHz+KonaBessが使えなくなる、と…どれも何かしらデメリットがあって色々と面倒でかなり振り回されてきました。

公式対応したcrDroid 9.7ではカーネルソースやビルド内容が大きく変わったのか、2.84GHzと840MHz動作がサポートされており、ようやくMIUI以外でもSnapdragon 888をまともに使うことが可能になりました(?)。

===== 15.07.2023 =====

– Intial build

– Synced the lastest source

– Added Dolby atmos

– Added Mi video

– Unlocked cpu core clock

===== 07.08.2023 =====

– Slow-motion fixed

https://raw.githubusercontent.com/crdroidandroid/android_vendor_crDroidOTA/13.0/changelog_haydn.txt

まぁ…手放しで喜べるわけではなく、今まで周波数制限やスロットリングを強めに設けないといけない存在のSnapdragon 888が性能を開放したので…。

3DMark(Wild Life Extreme)でストレステストを実行すると、バッテリー温度はSnapdragon 8 Gen 1(45~50℃)すら軽く越えて56℃まで温度が上昇しました。クッソ暑かった2023/8とはいえ夜中でコレです。

CPU側は通常時でシングル1505/マルチ3729、上記の3DMarkで56℃に上昇した直後に計測するとCPU側の性能はかなり抑えられて893/2765でした。

おそらくCPU側はサーマルスロットリングが機能している一方で、GPU側は緩い or 608MHz以上でSnapdragon 888(Adreno 660)をGPU使用率99%使った場合の発熱がヤベーのどっちかです。

CPDTの結果は他のROMと大差無く、Haydn(K40 Pro+/Mi 11i/11X Pro)はそこそこランダム性能が良いです。

ゲームもとい…原神はVer.4.0以降の検証から導入した、中華圏で採用されているスメールシティを夜蘭の元素スキルで30分間ランニングし続けるテストで、平均47.2fpsでした。

Snapdragon 870(POCO F3)に誤差で負ける程度ですが、今までHaydn(K40 Pro+/Mi 11i)に導入したカスタムROM・GSIでの計測結果では、サーマルスロットリングがかなり緩いProject Elixir V3.5に次いで2番手、計測時間が倍の30分かつ最高負荷のスメールシティであることを考慮すれば、実質的にcrDroid 9.7が最高の結果です。

原神:フレームレート計測データ@Haydn(K40 Pro+/Mi 11i)
ROM計測時間・条件フレームレート(平均)
MIUI 13
(Android 12)
稲妻(鳴神島)約10分間37.5fps
crDroid
(Android 12・GSI)
36.6fps
Evolution X
(Android 12)
43.8fps
スメール(アビディアの森)約10分間44.6fps
Project Elixir V3.5
(Android 13)
スメール(千尋の砂漠)約15分間52.6fps
Xiaomi.eu 14
(Android 13)
スメール(千尋の砂漠)約30分間41.6fps
crDroid 9.7
(Android 13)
スメールシティ約30分間47.2fps

GPU側のスロットリングは緩いので、スターレイルに向いてそうに見えますが…CPUに依存しないだけで、性能低下の影響は受けるのでむしろ原神以上に重い最高画質の崩壊:スターレイル@仙舟「羅浮」だと、平均31.6fpsでした。

平均30fpsですが…最低フレームレート(1%)は9fpsで、甘く見積もって5%Tileを下限にしても安定して出せるfpsは10fps前後ってことになります。

crDroid 9.7だとGPUを840MHzまでぶん回せる影響か…たった3分程度でバッテリー温度が35℃→45℃に上昇し、サーマルスロットリングでCPU性能が制限されてCPU側の処理が追いつかなくなります。

まぁ…Snapdragon 888(Adreno 660)を最大クロックでぶん回したら、ゲーム中に12Wを消費しますし、内部温度はGPU側で90℃を超えるので当然です…。

Xiaomi.eu 14(euROM)でVer.1.1の頃に計測した結果より、crDroid 9.7の方がダメダメですが…カスタムROMとかで色々手を加えてもスターレイルクラスにはSD888だと性能不足で無理。

クーラーで熱を抑え込むか、riceDroidみたいにスロットリングを緩々にして50℃以上を許容するか…。

あとがき

Ver.9.7ならDolby Atmosや充電時に%の上限を設定できて、Snapdragon 888をAOSPで2.15GHz制限無く使いたい方には”良いかも”って感じです。バッテリー持ちも普通で、Haydn向けAOSP系ROMの中だと好感触。

ただ…MIUI(euROM)の方が高負荷時、スロットリング制御のハンドリングが上手く、AOSP系はCPU使用率・消費電力を極端に落として温度を下げようとするので、どっちもどっちな部分はあります。

Haydn(Mi 11i)は完全に噛ませ犬・基準用マシンなので、他ROMで遊んだり余計にいじらず、アップデートも降ってくるcrDroidでもう良いや…って思ってます。

コメント

  1. 匿名 より:

    haydn用のskkkさん作TWRPがv8.0に更新されNikGappsのフラッシュが可能になっていました。

    • hiro より:

      ありがとうございます、sourceforge.netを探したら、それっぽいのを見つけられました。
      私の方でまだ試してませんが、ROM焼きに慣れてる人はv8.0-A13で手順を簡略化できますね。

      • 匿名 より:

        試される際は標準リカバリを置き換えてシステムから再起動すると猫の画面が1分近く表示されてから起動しますのでお気をつけください。
        詳しくないので詳細は不明ですが、fastboot reboot recoveryから、リカバリ→リカバリへの再起動だとこの限りではないようです。
        最初不具合か導入を失敗したのかと思いましたが機能に問題は無いようで殆どの機能が作動し、v8.0ですと自分の手持ちXiaomi端末では全て同じでした。

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